あらすじ
「君の命は、あと一年。……ごめんね」
高校二年生の春、俺の人生は唐突に終わりを告げられた。
ガン。ステージ4。治療法なし。
絶望に呑まれ、病院の中庭で一人泣いていた俺の前に現れたのは、同じ病衣を着た少女だった。
「一年? そっかー、一年かぁ。……あ、私? 私はね、心臓病。
その宣告受けてから、もう『十回目』の春を迎えちゃったんだけどね」
彼女は笑う。十年前から死の淵に立ち続けているという、信じられない余裕を浮かべて。
「死ぬ死ぬ詐欺」のベテランである彼女に強引に誘われ、俺たちは一つの約束を交わす。
それは、彼女が十年かけても達成できなかった**『死ぬまでにやりたいこと100個のリスト』**を二人で消化すること。
「屋上で高い肉を焼く」「制服のまま海へ行く」「本気の恋をする」――。
期限付きの日常を駆け抜ける中で、俺は「生きたい」と願うようになっていく。
しかし、俺の一年が終わりを迎えるとき。
十年間、神様を騙し続けてきた彼女の「奇跡」にも、静かに終わりの時が近づいていた。