あらすじ
二〇二〇年一月一日。
どこからともなく出現しては人を襲う魔獣と、それに対抗するように現れた魔法少女によって
世界は一変した。
魔獣は人々の負の感情を煽り、社会を混乱させることでより強力な魔獣を生み出して世界を侵略しようとしていた。対する魔法少女は幸せや願いという正の感情を武器にして、人々を守っている。
六年後の二〇二六年。
俺――重村勉(しげむら つとむ)は、通勤路に魔獣が出現しようと、魔法少女の戦闘の影響で電車が遅延しようが、出社を命じられるブラックなカンパニーで働く限界社畜だった。
ある日、運悪く乗っていた電車が魔獣の襲撃を受ける。
生き残った俺を殺そうと魔獣が近付いてくる中、どこからともなく現れたショッキングピンクのテディベアが言う。
「闇が深いほど魔法少女の適性が上がるピッタリな逸材ぷく! 君、魔法少女にならないぷく?」
仕事に追われ、明るい将来すら思い浮かばない俺が何故か、幸せをエネルギーに戦うと言われている魔法少女になれた。
……なってしまった。
後日、魔法少女名義の口座に振り込まれた巨額の討伐報酬額を見て、心の闇が少し薄まった。
もしかして、俺、魔法少女としてなら幸せになれるのかも。これなら会社辞めて――
「あ、今の会社を辞めることは許さないぷく! 心の闇が薄れたら、お前は弱体化してただの魔法少女コスプレおじさんになるぷく!」
……前言撤回、俺は幸せになれないらしい。
「やっぱ忙しいし危険だし魔法少女辞めます」
「魔法少女界にクーリングオフはないぷく!」
嘘だろ、魔法少女界って今の会社よりもブラックなんじゃ……?
果たして俺は、魔法少女を辞めてただの社畜に戻れるのだろうか。
熊畜生に災いあれ!!!!