あらすじ
「良き時代」——。皆がそう言い表した時代。
だが誰しもがそうなわけではなかった。
絵を描くことが好きなサーシャは、女性であることを理由に画家の登竜門である美術アカデミーへの入学が許されず、父にして天才画家のヴォルペは非業の死を遂げ、さらには妹・シェルの病気が明らかになったことで治療費が嵩み、困窮する。
彼女を拾ったのは貴族のヴォイチェフ・アドリアノスキー伯爵。彼はサーシャに表向きは絵画修復師として生きること、裏は贋作画家として生きることを提案する。
サーシャは、彼女を拒絶する画壇と、今生きている世界に復讐する機会を得た。
一方、内務省文化政策局職員のカレル・イヴェリット。清廉潔白な性格であり、国内の芸術家を保護することで国をもり立てようと考えていた。最近さまざまな画家の新作が発見されることを訝しみ、贋作ではないかと疑い始める。
しかし、カレルは身分違いのために親に猛烈に反対されて結婚できなかったサーシャの元恋人だった。
サーシャは自分の贋作で画壇を塗り替えることができるのか!?
ダーク(傍迷惑)・カンヴァス・スチームパンク復讐譚連作短編集。
※魔法は出てきません。
※しんどい誹謗中傷の描写が出てきますので、「暴力あり」に印をつけています。トラウマがある方はご注意ください😢
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サーシャ→二十代前半。おっとりしていて天然図太い。絵画に異様な才能を発揮するけれど、才能を披露する場には恵まれない。
カレル→二十代後半。真面目。正義すぎる。ただ、サーシャに関しては理性が消える。名宰相の孫という銀の匙をくわえて生まれてきている。
ヴォイチェフ→四十代前半。表向きは有閑貴族。妻の絵画コレクションを「整理する」といいながら、人に贋作を送りつけるすんごく迷惑なオッサン。誠実な面があり、サーシャの絵の代金はきちんと支払う。思慮深く端正な風貌の紳士。でも傍迷惑。
マレット→画商。気のいい性格だが、今の美術界に思うところがあるらしい……?
シェル→サーシャの妹。病を患い、入退院を繰り返している。10代後半。
リュネヴィル→画壇の大御所。ヴォルペの大親友。サーシャの才能を認めるものの、女性は美術アカデミーに入れないと彼女を説得する。ヴォルペの名誉回復に奔走するが、誹謗中傷は自分にも及び……。
ビリショア→芸術集団『アルテ』を率いる新進気鋭の画家。斬新な絵を描く。
ヴォルペ→サーシャの父。天才画家だったが、突然の誹謗中傷に塗れて非業の死を遂げる。
©︎もも/2026