あらすじ

王太子に婚約破棄を告げられたその日、公爵令嬢レティシアが最初に覚えたのは──安堵だった。 彼女には秘密がある。前世の記憶を持つ転生者で、ここが自分がかつて遊んだ乙女ゲームの世界だと知っていた。悪役令嬢として生まれ、婚約破棄され、辺境へ追いやられる。そのシナリオを三年前から知っていたレティシアは、ひそかに「その後の人生」を準備していた。薬草の知識、調合の技術、必要な道具一式。全部、辺境で生きるために。 流刑同然に送り込まれた先で待っていたのは、寡黙な辺境伯ヴァルクと、薬草の宝庫のような大地だった。荒れ地を耕し、村の病を癒し、気づけば「辺境の聖女」と呼ばれるほどになっていた。 そこへ王都から使者が来る。疫病が猛威を振るい、特効薬を作れるのは「あなただけだ」と。 「今さら戻れというのですか? 断ります」 捨てた側は後悔し、捨てられた側は笑って生きている。これは、本当の居場所を見つけた令嬢と、不器用な辺境伯の、じんわり温かい溺愛の話。

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小説を読もう2026/04/30
  • 現在の作品婚約破棄された令嬢ですが、辺境の地で薬師として幸せに暮らしているので今さら泣きつかれても困ります