あらすじ
葉月一花は憧れだった美大に通う大学生。
しかし入学から一年経った今、周囲との才能の差を感じ自信を喪失していた。
そんなとき、絵画教室の恩師から「今の君にしか解けない謎だから」と一枚の絵と地図を託される。
地図の先にあったのは、大きな鈴懸の木が目印の古民家『すずかけ画廊』――そこは人の手に負えない、いわくつきの絵が持ち込まれる画廊だった。
「絵には、それぞれ記憶がある」
画廊を営むのは、絵に込められた記憶を読み取る力を持つ青年・霧生蒼弥。
なりゆきで蒼弥の助手となった一花は、絵に秘められた真実を解き明かしながら、自分が絵を描く理由を探し始める。
一方の蒼弥もまた、一花とのふれあいの中で封じていた過去と向き合うことになり――
絵を通して、止まっていた時を取り戻していく物語。