あらすじ
大正十二年、春。
桜散るその日、吉川誠司(34)と入江桜子(19)は、医者と患者として出会った。
病を患う令嬢・桜子と、次第に心を通わせていく誠司。
だが、その年の九月、関東大震災が起こる。
若き医師である誠司は、関東へ派遣されることになった。
その頃にはすでに、桜子の容態は悪化していた。
葛藤する誠司に、桜子は静かに言う。
「どうか、傷ついて苦しんでいる方たちを救うてきてください」
「戻たら、一緒にお花見しよな」
その約束を胸に、誠司は関東へ向かう。
あなたと迎える春を、待つ。
表紙:Canvaにて作成