あらすじ
1903年、一人の青年が上海に降り立った。
彼は陰陽師の家系に生まれ、古来より日本の地を影より守護してきた八咫烏一族の者であった。
列強諸国の植民地支配から祖国・日本を守るため、彼は名前も国籍も華々しいドイツ留学という学歴をも捨て、現地人に扮しスパイになる決意をする。
厳しい訓練の後、彼は満州ハルビンに仕立屋として潜入する。陰陽師由来の易学(占い)や八咫烏一族に伝わる秘術、そしてドイツで学んだ知識を駆使して諜報活動を続けていく。
日露戦争前夜から終戦までを描くエンターテイメントスパイ小説。野性時代新人賞二次選考突破、文芸社文庫NEO小説大賞最終候補になった作品です。
陸軍中野学校の前身となった諜報組織に属していた祖父が、ロシアの地で捕えられた際、雪女に助けられたと言っていたことからヒントを得て書いた小説です。