あらすじ

北川聡、22歳。企画課に所属する彼は、誰よりも優れた資料作成能力と構成力を持ちながら、その成果はすべてチームメンバーに奪われていた。神谷、白石、中村、高橋の4人は、北川が作成した企画を「自分たちの成果」として上司に報告し、課長・係長・主任もそれを疑うことなく評価する。北川は会議に同席することすら許されず、存在しない者として扱われ続ける。それでも彼は淡々と仕事をこなし続けるが、次第に組織の歪みは限界へと近づいていく。 ある日、コンペをきっかけに状況は大きく動く。発表者たちは北川に依存していた実力を失い、結果は惨敗。組織は急速に機能不全に陥る。実はその裏で北川は、自身から奪われた能力を“回収”し、数値として蓄積する力に目覚めていた。回収された側は自覚のないまま本来の実力へと戻り、徐々にパフォーマンスが低下していく。一方、北川のもとには膨大なポイントが蓄積されていくが、彼はそれをすぐには使わず、無能を装い続ける。 やがて全員から能力を回収し終えた北川は、崩壊寸前の会社を見限り、静かに退職する。誰にも引き止められることなく去った彼は、フリーランスとして独立。わずかな資金と環境を整え、まずは小さな案件から実績を積み上げていく。さらに、仕事の評価が新たなポイントとして還元される仕組みによって、彼の成長はより加速していく。 奪われる側から、すべてを取り返す側へ。評価されなかった男が、自らの力で信用と実績を築き上げていく成長譚であり、同時に歪んだ組織への静かな復讐の物語。

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小説を読もう2026/04/30
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