あらすじ
自動運転インフラ「NERVA」が崩壊してから1年。日本の物流は、再建と拒絶の間で引き裂かれていた。
日環ロジスティクス「手動・自動統合運用課」の課長・早瀬凪、32歳。彼女の仕事は、NERVA車両の乗り入れを拒む集落と国のシステムの間で、現実的な「落とし所」を見つけ出すことだ。
山間部のコミューンはNERVAのトラウマを抱えたまま孤立を選び、日本海側のコミューンは国を拒絶して宗国の「人道支援」に依存しはじめていた。地図に載らない交渉が、今日も始まる。
凪に与えられた切り札は、73歳の元トラック運転手・荒木の旧式トラック「銀嶺号」だった——。