あらすじ
唯一の家族だった祖母を亡くし、
生きる意味まで棺の中へ置いてきてしまった少女・柚月。
その葬儀を静かに取り仕切ったのは、
街で小さな葬儀場を営む男――黒鉄陣。
優しい声で遺族に寄り添うその男は、
裏では "消えた方がいい人間" を処理する
裏社会の始末屋でもあった。
ある雨の夜。
自ら命を絶とうとした血まみれの柚月を拾った陣は、
冷たい目でこう告げる。
「死ぬな。どうせなら、俺のために生きろ」
その日から始まった、
壊れた少女と、
人の死ばかり見てきた男の、
歪で優しい同居生活。
けれど柚月は何度も死のうとして――
陣の執着は次第に
"守る" から "逃がさない" へ変わっていく。