あらすじ
「きったない部屋やな! 掃除したるわ!」
「触んな! その魔道具は丁寧に扱わねぇと! あぁ! そっちはそれで順番通りなんだって!!」
◆ ◆ ◆
国で二番目の実力を持つ魔法師・ヴィルヘムは、極度の面倒くさがりで生活能力皆無。
国一番の魔法使いである師匠(爺さん)は、二度と魔法が使えない体になるのを承知で国を救うための『異界人召喚』魔法を使った。
が、召喚されたのは、見た目はピッチピチの十代、中身はコテコテの『関西オカン(セツコ&ミオ)』!?
「私はこの国の国王で、トラジェンド・ベルンドラと言う」
「とら……なんかよう分かれへんから、トラちゃんでええな!」
「この国をどうか助けてほしい。……勝手に呼び出しておいて、虫のいい話だとは思うが」
「えぇよ」
「へ?」
国王への無礼に剣を突きつけられながらも、初対面から関西オカン全開のマイペースさを発揮した命知らずは、魔力を失いグッタリしていた師匠を見て「ご老人は大切にせなぁあかんやろ!」と言い、当分の間俺と師匠の家に居座って世話を焼くらしい。
口煩いし、勝手に物を触るし、とっとと追い出そうと思っていたが、オカンたちの作る飯は美味く、洗濯物はお日様の香りがした。
――まぁ、俺が魔法研究に没頭するために、メイド代わりに置いてやってもいい。
そう思い直したのだが……それが、運の尽き!
持ち前の図々しさと噂好きネットワークで次々に、城から貴族の汚職や裏社会の陰謀を聞きつけては説教。
俺たちを馬鹿にする奴らに真っ向から食って掛かって、ゴミスキル『草刈り』で【城中の草を刈る事件】を引き起こす?!
その度に面倒な事に巻き込まれるが。
「あーもう、マジでダルいんだけど。――うちのオカンたちに何してくれてんの?」
もう面倒くさいので、魔法でワンパン蹂躙!
オカンの口とスキルと俺の魔法で、相手をあらゆる方面からオーバーキル!!
……まぁ、「師匠の焼き切れた魔法回路を修復するための訓練」にもなるし、しゃあなしだからな?!
素直じゃない脱力系無双主人公が、分かったような目で見てくる師匠に「俺、ゼッタイにあんたの跡継ぎになんてならねぇからな!」と言いながら、なんやかんやで悪党を粉砕し、やかましいオカンたちに餌付けされつつ「最強」を証明していく。
読めば絶対にスッキリするドタバタ異世界コメディ!