あらすじ
神が宿るとされている食に毒を仕込む者がいた時代。
ある少女が鬼の間と呼ばれる一室から出てきて、御上の屠蘇を試飲したという。
それ以来、貴人が食事をする際には必ず毒見役がつくこととなった。
それから数百年が過ぎ、毒殺という殺害方法がめっきり減った今でもこのならわしは続いている。
そして、そんな上級貴族の毒見役を、人々は「鬼食い」と呼んだ。
ある日、鬼食いを務める少女――芒(すすき)に、「奇人姫」と呼ばれる主から命令が下された。それは、妖を食べて祓うという陰陽法師に同行し、本当に妖が食べられるのかを確認するということ。その人物の元へ訪れた芒が出会ったのは、顔当てで素顔を隠し、砕けた口調とお堅い単語を混ぜ合わせた話し方をする変わった陰陽法師――捌(はち)だった。
理解を越えた力を持つ妖によって引き起こされる事件に同行することとなった芒。調理された妖を食べることで、その妖が憑りついていた人間の奥深くに眠るおぞましい本心すらも覗くことになってしまう。
そしていつしか芒は、隠されていた捌の過去にまで足を踏み入れてしまうのだった。
※和風ファンタジー飯テロ恋愛ですが恋愛は薄めですので、ジャンルを歴史(文芸)としております。
※倒叙ミステリーっぽい作風になってます。