あらすじ

綾瀬町の駅前にある白樺薬局には、午後三時になると必ず焦げた砂糖の匂いが満ちる。 理由は、薬剤師の火野灯一郎が毎日その時刻に爆発するからだった。もっとも、 それは棚の薬瓶が鳴る程度の礼儀正しい爆発で、彼自身は何事もなかったように薬の説明を続ける。 ある日、咳の薬をもらいに来た女子高生の千景は、翌日に控えた全校の前での発表に不安を抱えていた。 火野は、彼女の不安を言葉にさせ、それを小さく爆発させることで少しずつ形を変えていく。 翌日、千景は声を震わせながらも最後まで読み切り、その報告をしに再び薬局を訪れる。 奇妙な爆発を繰り返す薬剤師と、うまくできなくても前に進もうとする少女の、静かでやさしい物語。

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カクヨム
カクヨム2026/04/29
  • 現在の作品爆発薬剤師