あらすじ
「マリー嬢! 国難の時になぜお前は協力しないのだ!?」
国王は謁見の間で怒鳴りつけた。
「協力、でございますか?」
マリーは美しい笑みを浮かべたまま国王に近づいた。手に握られていたのは華奢な扇子ではなく、特注の重厚な鉄のステッキ。
「陛下。あなたはご自分のお可愛らしい息子が、この国の富を背負っていた令嬢を愛人ごときのために破棄することを許した」
マリーの瞳の奥には氷のような怒りが燃えている。
「あなたは私の十年間の努力と、公爵家の忠誠心を塵のように扱った。代償をこれから払っていただくの」
ステッキを力強く振り上げた。
「裏切りの罪!」
ドゴンッ!
ステッキは国王の傲慢な額に、直接叩きつけられた。国王はよろめきながら床に崩れ落ちる。