あらすじ
悪魔討伐。
ロドディア騎士団に届いた一つの命令は、従騎士ラシウスの死を意味していた。
狙われたのは彼にしか扱えない、国宝でもある妖刀『繊月霈然(せんげつはいぜん)』。
九尾の妖狐が宿る呪いの刀は、美しい者のみ手に出来る。
十二の時に何も知らぬまま取り憑かれたラシウスは、妖狐との切り離せない関係に憎悪を抱き、闇を抱えながら成長した。
そんな彼が出会ったのは、悪魔と囁かれる小さな子どもカラ。
悪魔討伐を果たさなければ死が待つラシウスだが、皮肉にも負傷した彼を無心でカラは救おうとする。
遺跡の地下で二人きり。
話すことのできない悪魔の子。
感情などない彼と過ごすうちに、人嫌いなラシウスの中で小さな変化が起きる。
妖刀をめぐる陰謀に巻き込まれながらも、そこで芽生えたのは確かな安らぎだった。
それなのに、
カラは……。
麗しの従騎士、ラシウス。
力強く信念を貫く男ぶりの団長、レイド。
遺跡に住む愛らしくも謎の青年、ゼナ。
死神部隊の美のサディスト隊長、ファルジナ。
囚人の中に混ざる自由闊達で精悍な男、ヴィンセント。
そして妖艶な九尾の妖狐、ツキ。
忘却の遺跡コン・バルンにて、ラシウスはカラと妖刀を巡る争いの渦に巻き込まれていく。