あらすじ
伯爵令嬢リディアは、辺境伯カイルに嫁いだ初夜、夫から冷たく告げられる。
「君を妻として愛するつもりはない。これは白い結婚だ」
理由は、カイルには忘れられない初恋の女性セレナがいるからだった。
普通なら泣き崩れる場面。
だがリディアは微笑んで答える。
「承知しました。では一年後、円満離婚できるよう準備いたしましょう」
彼女は夫への未練を断ち切り、領地経営を整え、離婚後の自立資金を確保し、ついでに夫と初恋相手セレナの再会まで手配する。
しかし、再会したセレナはカイルにこう告げる。
「私、あなたを愛していたことなんて一度もありません」
カイルが初恋だと思い込んでいた記憶は、王太子派によって都合よく作られた誤解だった。
しかもリディアとの結婚も、辺境伯家を王都から孤立させるための陰謀。
真実を知ったカイルは、初めてリディアに向き合う。
彼女が一年間、冷遇されながらも領地を救い、使用人を守り、民を助けていたことを知る。
だがリディアはすでに離婚届を用意していた。
「私は、愛されない妻でいるほど暇ではありませんので」
追いすがるカイル。
王太子派の陰謀を暴くため、二人は最後の舞踏会に出席する。
そこでリディアは完璧な証拠と社交術で黒幕を追い詰めていく。
ざまぁが完了した後、カイルは改めて求婚する。
「今度は政略ではなく、俺自身の意思で君を妻に望む」
けれどリディアはすぐには頷かない。
「では、一年間。今度はあなたが私に恋をしてください」
そして一年後。
白い結婚から始まった二人は、ようやく本当の夫婦になっていく。