あらすじ
「フィリリ・メルル! 貴様のような不届き者は、我が国にはおけん! 今すぐ国外へ出て行け! そして、二度と帰って来るな!」
しんと、静まり返る会場。
「父上! 何を仰るのですか!」
そこへ割って入ったのは、王太子のヴァヴァロアだ。
彼は、フィリリの婚約者でもある。
「フィリリに何の非があるというのです!心の目で見ただけで追放なんて、正気の沙汰ではありません!」
ヴァヴァロアは必死に訴える。
彼は、おとなしくて可憐なフィリリのことを、心の底から愛していた。
いや、愛しすぎていて、彼女の写真を集めるのが趣味なほどだった。
「黙れ、ヴァヴァロア! これは王としての決定だ! 私は……私は今、猛烈に感動しているのだ! あの台詞、一度言ってみたかったんだもん!」
「もん、じゃないですよ! 父上!」
王子の抗議も虚しく、バババン三世は満足げに鼻を鳴らした。
一方、追放を言い渡された当の本人はといえば......