あらすじ

黒髪で細い体を持つ者こそが“正しい血”とされ、白い髪や豊かな体つきは“醜い”と蔑まれる世界。 その価値観の頂点に立つ大国の皇女リュシエンヌは――前世の記憶を持つ転生者だった。 しかし彼女にとっての“可愛い”は、この世界の常識とは真逆。 白い髪も、やわらかな体も、すべてが愛おしい。 「可愛いものは可愛いでしょう?」 ただそれだけの理由で、“醜い”とされる少女たちに平然と声をかけ、距離を詰め、守ろうとするリュシエンヌ。 その無自覚で無遠慮な優しさは、学園中の少女たちの心をかき乱していく。 やがて学園には、異世界から召喚された“聖女”ユリアが現れる。 黒髪で細身――この世界が認める“完璧な存在”。 けれど彼女は、初めて出会った皇女にこう言われる。 「あなたも、可愛いじゃない」 その一言は、これまでの価値観を揺るがすには十分だった。 一方で、白い髪を理由に否定され続けてきた少女ミアは、 ただ一度の「可愛い」という言葉に救われ、皇女に強く惹かれていく。 だが当のリュシエンヌは―― 恋愛感情にあまりにも鈍感で、ただ「可愛いものを愛でているだけ」。 その無自覚さが、聖女と少女の想いをすれ違わせ、やがて絡み合わせていく。 価値観が歪んだ世界で、 “正しさ”から外れた皇女が選ぶのは、常識か、それとも―― 「全部、可愛いから手放さないだけよ」 これは、悪役と呼ばれるはずの皇女が、 知らぬままに心を奪い、世界を揺らしていく物語。

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小説を読もう2026/04/28
  • 現在の作品『悪役皇女は、可愛いものを集めているだけ』