あらすじ
「最近、わたしの尻尾と仲良くしすぎ」
俺のクラスメイト、キマイラ獣人のクララ。
口数が少なくて、無表情で、休み時間はずっと本を読んでいる、純度100%のクール系女子。
そんなクララの背中には、一メートルを超える長さの、ヘビの尻尾が生えていた。
「自我があるもう一人」扱いの、その尻尾。
クララに近づくクラスメイトに威嚇する、鉄壁のボディーガード。
——でも、俺は知っていた。
こいつ、本当はめちゃくちゃ甘えん坊だということを。
席替えで、たまたまクララの後ろの席になった俺。
ある日、しょんぼりと垂れた尻尾にアメをあげた日から、俺に懐いた。
授業中、机の上にちょこんと頭を乗せて、構ってアピール。
撫でると嬉しそうに目を細めて、頬擦りまでしてくる。
俺はそいつに、クララの尻尾だから「ララ」と名前をつけて、こっそり可愛がる毎日。
けれども、ある日、クララがジト目で俺にこう言った。
「わたしの尻尾、なでなでしすぎ」
「不公平だと思う」
「わたしのことも、なでなでして」
——気づいたら、クール系のクラスメイトと甘えん坊のヘビ尻尾を、両方なでなでする係にされていた。