あらすじ
誰よりも早く、世界の終わりを見た。
深淵の門から現れた“それ”により、世界は呆気なく滅びた。
――その記憶を持ったまま、私は再びこの世界に立っている。
だが、かつて勇者として振るった力は、もうどこにもない。
魔力は空っぽ。身体も弱い。すべてを失った“最初の状態”。
そして一ヶ月後――門は再び開く。
世界中の人間が同じ夢を見て覚醒し、地獄が始まる。
だからこそ、その前に動く。
誰よりも早く門へ辿り着き、
誰よりも先に異界へ踏み込み、
誰よりも速く、強くなる。
唯一の武器は、“未来を視る力”。
だがそれは、血を流した時にしか発動しない。
傷つくたびに未来が見える。
命を削るたびに、勝利へ近づく。
――もう二度と、あの結末にはさせない。
これは、敗北を知る元勇者が
世界の終わりを塗り替えるために戦う、再起の物語。