あらすじ
孤児院で育ったエルド、ライゼ、フィリアの三人は、
子どもの頃からずっと一緒だった。
大人になって冒険者になっても、三人は変わらず同じパーティだ。
エルドは密かにフィリアを想っていた。
だが、ライゼも彼女を見ているように思えたし、
フィリアもライゼに向ける眼差しがあった。
二人の幸せを壊したくない――エルドはそう思っていた。
しかしある日、戦闘中にライゼの背後へ魔物が迫る。
気づいたのはエルドだけだった。
助けに走ろうとした瞬間、胸に浮かんだ醜い考え。
――もし助けなければ、フィリアは俺のものになるかもしれない。
その一瞬の迷いが、三人の未来を壊す。
罪悪感を抱えたまま、エルドとフィリアは故郷へ戻る。
二人は近くにいながら、決して交わらない距離を歩き始める。
そして、歳月が流れたある日――
エルドは“遅すぎた真実”を知ることになる。