あらすじ

高校二年生の篠宮 透子(しのみや とうこ)は、十二歳のあの日からずっと、世界をモノクロでしか見られない。 色彩を失う代わりに彼女が手に入れたのは――他人の「感情の色」だけが視えるという、誰にも言えない異能だった。 教室には、嘘の灰色。優しさを装った嫉妬の濁り紫。恋という名の独占欲のオレンジ。 くだらない、と透子は思う。色のない世界で、人の心の色だけが鮮やかに視える毎日なんて、悪趣味な罰みたいだ。 そんな初夏の放課後、屋上のフェンスを越えようとしていた転校生・雨宮 詩穏(あまみや しおん)と出会う。 死のうとしていた彼女からは、透子が忘れたはずの「すべての色」が、嵐のように溢れていた。 「ねえ、透子ちゃん。私のこと――視えるんでしょ?」 詩穏は、透子の秘密を知っていた。 そして詩穏自身もまた、誰にも明かせない秘密を抱えていた。 これは、世界から色を失くした少女と、色を持ちすぎてしまった少女の、 たった一夏の、息ができないほど鮮やかな物語。

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小説を読もう2026/04/27
  • 現在の作品私の世界はずっとモノクロだったのに、屋上で出会った死にたがりの転校生だけが、なぜか色を持っていた件について。