あらすじ
平凡な女子高生・柊木すずね(ひいらぎ すずね/16歳)は、ある雨の日、横断歩道で猫を助けようとしてトラックに撥ねられた。──はずだった。
目を覚ました先で待っていたのは、銀色の鎌を肩に乗せた、やたらと美形の自称「死神」。
「君、寿命じゃなかったみたいでね。代わりに、ちょっとバイトしない?」
差し出された契約書には、こう書かれていた。
──異世界において、断罪エンドが確定している悪役令嬢の魂を、その運命から救出すること。
放課後の二時間、すずねの魂は異世界の侯爵令嬢ヴィオレッタ・ロザリンドに憑依する。 彼女は王太子の婚約者でありながら、半年後に身分剥奪・国外追放の運命にある"悪役令嬢"。
けれど、すずねが彼女の体で目を覚ますたび、見えてくるのは──
「悪役」と呼ばれる彼女が、本当はずっと、誰にも言えない孤独を抱えていたという真実。
そしてヴィオレッタを"断罪"へ追いやろうとする者たちの、醜い思惑。
「だいじょうぶ。あなたの代わりに、わたしが──ちゃんと、生きるから。」
女子高生の柔らかな感性と、悪役令嬢の凛とした美貌。 ふたつの魂が織りなす、優しくて、せつなくて、ちょっぴり痛快な魂のお仕事が、いま始まる。