あらすじ
喧騒と紫煙、そして大人たちの悲喜こもごもが交差する大衆居酒屋『おもいで』。この店の看板娘として忙しく立ち働く高校三年生の「私」こと、柊 結衣(ひいらぎ ゆい)には、ある特技がある。それは、客たちの何気ない会話や行動から、隠された嘘や日常の謎を論理的に解き明かしてしまうこと。
ある金曜日の夜、常連客の大学生が持ち込んできたのは「密室となったカラオケボックスから消えた指輪」の謎。結衣は、おしぼりを畳み、グラスを拭きながら、鮮やかなロジックで事件の真相と、そこに隠された不器用な人間心理を解き明かしていく。
これは、少しだけ背伸びをした女子高生が、大人たちの嘘を優しく解きほぐす、ほろ苦くも温かい青春ミステリー。