あらすじ

伯爵令嬢エリシア・ローデンは、王太子アレクシスの婚約者でありながら、華やかな夜会よりも王宮の帳簿と補給書類に向き合う日々を送っていた。 北方騎士団の冬越し補給。 軍馬の飼料契約。 騎士たちの給与計算。 各地から上がる税の照合。 それらを整えていたのは、王太子ではなく、地味で可愛げがないと笑われていたエリシアだった。 けれどある夜、王太子は聖女候補ミレーヌを隣に立たせ、大広間でエリシアに婚約破棄を告げる。 罪状は、ミレーヌへの嫌がらせと王宮予算の私的流用。 エリシアは反論しなかった。 ただ、預かっていた帳簿、契約控え、認可印、補給許可書をすべて返納し、王宮を去る。 翌朝、王宮は止まった。 北方への補給は出せず、軍馬の飼料契約は失効寸前。騎士団の給与計算は合わず、王太子の署名した予算書は必要な照合を欠いて無効となる。 混乱する王宮へ、北方辺境公爵ユリウス・ヴァン・ノルデンが現れた。 「北方の兵を冬に殺さなかった補給計画を書いた者を出せ」 だが、その令嬢はもう王宮にはいない。 王宮を追われたエリシアを、ユリウスは正式な政務官として迎える。 「君を飾りとして呼ぶつもりはない。君の仕事を、正しく評価したい」 地味だと蔑まれた令嬢は、ようやく自分の仕事が報われる場所を得る。 そして彼女を捨てた王宮は、自分たちが何を失ったのかを思い知っていく。

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小説を読もう2026/04/26
  • 現在の作品婚約破棄された地味令嬢は、北方騎士団の命綱でした 〜私を捨てた王宮は止まり、辺境公爵様には政務官として溺愛されています〜