あらすじ
――思えば、雨の多い人生だったかもしれない。
高校二年生の美雲華梛は、誰もが認める優等生。国家公務員となって安定した将来を掴むために、失敗しないことを選びながら、波の立たない毎日を過ごしていた。
彼女とは対照的に、常に先生に目をつけられる不真面目な印象でありながら、明るく人気者の相楽櫂晴。
関わるはずのなかったふたりは、偶然か必然か、ある出来事をきっかけに距離を縮めていく。
不真面目に見える態度の裏で、彼が追いかけている“夢”。
その裏側を知ったとき、華梛の中で止まっていたものが、わずかに揺らぎはじめる。
――叶わない夢を追いかけるなんて、私には怖くてできない。
交わらないはずだった価値観。
ぶつかりながらも近づいていくふたりの先にあるのは――。
正しさだけでは進めない現実の中で、それでも夢を追いかける高校生たちの、まっすぐな青春物語。