あらすじ
人類は未知の侵略存在「深淵体」によって地上の大半を失い、最後の生存圏《蒼穹アーコロジー》に閉じこもっていた。
そんな絶望の時代、廃墟の中で一人の銀髪の少女が保護される。名はエリス。記憶喪失の被災孤児――のはずだった。
だが彼女の正体は、人類誕生以前から存在する“災厄級最古種”。
世界すら侵食できる力を持ちながら、彼女は人類を滅ぼさず「守る」ことを選ぶ。
理由は単純。
人類は――効率よく承認欲求を満たしてくれる、都合のいい“群れ”だから。
学園では不器用な少女として振る舞い、夜は正体を隠したまま都市を守る謎の存在「守護者」として暗躍。
やがて市民の崇拝は神格へと変わり、エリスは“終焉姫”として祭り上げられていく。
だが、深淵体は彼女の存在に気づき始める。
人類を守るためではない――自分の“快適な環境”を守るため、エリスはついに本気を解放する。
これは、最強の捕食者が「承認」という甘美な報酬のために人類を守り続ける物語。
そして、その過程で芽生えていく、まだ名前のつかない感情の物語。