あらすじ
三百年にわたり世界を恐怖で支配した最強の魔王ルシファー=ヴォルド=アバドン。
彼は勇者パーティーとの最終決戦で敗北——するはずだった。
しかし、聖女エレナに「あなた、意外と話が通じるじゃない」と言われ、
魔王を殺すよりも「働かせた方が社会貢献になる」と判断された結果、
まさかの底辺勇者パーティーの荷物持ちとして雇われてしまう。
月給三千ゴールド+食事付きという、魔王史上最低の待遇で始まった新生活。
巨大なバックパックを背負い、聖女エレナ、剣士レオン、猫耳弓使いミャオと共に、
今日もクエストに挑む日々。
「魔王様! 荷物もっと増やしますね〜!」
「ルシファーさん、アドバイスお願いします!」
「魔王様の荷物は私がお持ちします……!」
元四天王の氷の魔女フリージアまで加入し、荷物はますます増えていく。
魔王の威厳など微塵もなく、森をトボトボ歩く底辺冒険者生活。
甘いパフェを食べ、子供たちと遊び、自分のネタ本がラノベ化されていることに驚き、
聖女エレナの孤独を知り、仲間たちの弱音を聞きながら——
ルシファーは気づく。
この馬鹿騒ぎのような、温かい日常が、
三百年の孤独より、ずっと心地よいのかもしれないと。
だが、そんな平穏は長く続かない。
封印が解けかけた古代の邪神ザルグ=ドゥームが復活の兆しを見せ、
王国はルシファーに協力を要請する。
給料を倍に交渉しつつ、荷物持ちとして同行するルシファー。
しかし、邪神の誘惑、仲間の疲弊と崩壊の危機、聖女エレナの告白……
数々の試練が、彼と底辺パーティーを襲う。
最強の魔王は、荷物持ちのまま本気を出せるのか。
底辺勇者パーティーは、世界の危機に立ち向かえるのか。
笑いあり、ほのぼのあり、シリアスありの王道異世界ファンタジー。
魔王が荷物持ちを続ける限り、この物語は終わらない——!