あらすじ
海の神の子として生まれながら、海に拒絶された少年――セラ。
父である ポセイドンは彼を「海ではない」と断じ、弟 トリートーンだけを正統な後継者として溺愛する。
神々から“落胤”と蔑まれたセラは、ついに異世界へと追放される。
だが、その異質さに興味を示したのは神々の頂点、ゼウスだけだった。
そしてもう一人――
孤高の女神 アルテミス。
セラとゼウスだけが「彼女はセラの妻だ」と語るが、当の本人はそれを完全に否定する。
失われた記憶か、それとも神の嘘か――真実は誰にもわからない。
異世界に落とされたセラに与えられた力は、“救い”だった。
しかしその力には、残酷な代償があった。
誰かを救えば、別の誰かが必ず溺れ死ぬ。
救いは、常に犠牲と引き換え。
選択は、必ず何かを壊す。
それでもセラは選び続ける。
神に否定されても、世界に拒まれても。
――これは、神の子でありながら
最も神に愛されなかった存在の物語。