あらすじ

侯爵令嬢セレナ・アルヴェインは、王宮舞踏会の場で第一王子エドガーから婚約破棄を告げられる。聖女候補リリアを虐げた悪女だと断罪され、婚姻届まで破り捨てられたその瞬間、紙片が銀色に燃え上がり、呪われた竜皇子ラウル・ヴァルディアの“番”としてセレナの名が浮かび上がる。 黒竜の呪いに苦しむラウルは、番との正式な婚姻によってしか救われない。セレナは汚名を晴らすため、ラウルは呪いを解くため、契約を結ぶ。だが神殿は、セレナが「悪女」として記録されていることを理由に、ふたりの婚姻届へ“不受理”の印を押す。 セレナは自分に関する告発文を調べ、複数の証言が同じ筆跡で書かれていることに気づく。さらに、聖女候補リリアが神殿に作られた“偽聖女”であり、竜皇子の番の座を狙っていたことを知る。やがて、亡き母エレノアもかつて竜血の皇子の番でありながら、神殿に婚姻を不受理にされていた真実が明らかになる。 神殿は代々、竜の番を消し、聖女を“器”として竜の力を管理してきた。満月の夜、黒竜化しかけたラウルを、セレナは逃げずに受け止める。ふたりの絆によって呪いは鎮まり、ラウルは自分が怪物ではないと知る。 聖女認定式の日、セレナとラウルは神殿最奥の原本台帳の間で、神殿による記録改ざんと悪女記録の偽造を暴く。なおも受理を拒む大神官に対し、セレナは不受理印を手に取る。 「私たちは、この制度を不受理にします」 原本台帳は新しい頁を開き、セレナとラウルの名を本人の意思による婚姻として刻む。これは、誰かに拒まれた名前を、自分の手で取り戻す物語。

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エブリスタ
エブリスタ2026/04/25
  • 現在の作品悪女の婚姻届は、竜皇子だけが破棄できない