あらすじ

縄文遺跡から出土した4500年前のカセットテープに録音されていたのは、この世界と「おおよそ」同じだが決して一致しない、もう一つの現実だった。 父から届いた最後のテープを再生した息子は、大人なら壊れるはずのその現象を正気のまま受け取り、果たされない約束を胸に歩き始める。その旅路は「銀河鉄道の夜」に似て、終着駅が見えない。  父である復元を担った無名の音響技師は、テープを聴き続けるうちに並行世界の自分と記憶が混線し、高円寺の路上から消失する。地下600mの観測装置にチェレンコフ光だけを残して。   決定的な事象を引き起こす貧しい初老のフリーター女性。自己の消去を求めるAI教祖の宗教団体。自らの寿命を燃やして風を吹かせる超次元の使者たち。誰にも観測されなかった者たちの群像が、壊れた世界の構文を静かに支え始める——割り切れないまま、互いの張力として。

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カクヨム
カクヨム2026/04/25
  • 現在の作品おおよそ3のテンセグリティ - Zonked Hiss Sci-Fi -