あらすじ
妻と決めた記念日「スイーツ感謝デー」に、あろうことか遅刻してしまった夫。大量の詫びスイーツを抱えて帰宅した彼を待っていたのは、ドア越しにすら伝わってくる、致死量を超えたどす黒い「殺気」だった。
怒髪天を突く妻が顎で示したのは、ゴミ箱の中に無惨に食い散らかされた彼女の「お楽しみ」の亡骸。犯人は、前日に一緒に飲んでいた弟だった。弟の不祥事は、かつて一クラスを学級閉鎖に追い込んだ伝説を持つ妻の「魔王のスイッチ」を完全に押し下げてしまう。
ヒールを履いて戦場(弟の部屋)へ直行する妻。夫と弟の嫁が泣きながら足にしがみつく中、無慈悲な制裁が下される。これは、マンションの都市伝説として語り継がれることになる、食べ物の恨みが招いた一家の悲劇と、一歳の息子に語り継ぐべき「世界の真理」の記録である。