あらすじ
王都では、ある噂がまことしやかに囁かれていた。
暗殺集団《クーロン》。
彼らの暗殺成功率は百パーセント。
だが、依頼の報酬として求められるのは金ではなく――依頼者自身の命だという。
そんな不気味な噂が流れる王都で、リー=フェイロンは占い師として日々を過ごしていた。
だがその正体は、《クーロン》に属する暗殺者として、死を告げ、死を運ぶ者だった。
ある日、空腹で道端に行き倒れていたリーは、小さな店を切り盛りする心優しい女性に助けられる。
だが、彼女の運命は残酷なものだった。
大きな商会の甘い誘いに、父の店をもっと大きくしたいという願いを抱いた彼女は、その話を信じ、すべてを失う。
雨の夜――かつて自分の店があった場所の前で泣き崩れる彼女に、リーは静かに問いかける。
――憎しみはあるか。
――自らの命を賭してでも、殺したいほどの憎悪があるか。
これは、表では占い師、裏では暗殺者として生きるリー=フェイロンが、《クーロン》の名のもとに王都の闇を断ち、後に光と出会う前に辿った、血と運命のダークファンタジ