あらすじ

コンビニのアルバイトを始めたばかりの春。 たった数時間のシフトでも足が痛くなって、帰るころには何もしたくなくなる。 その疲れの中で、主人公はようやく気づく。 母が亡くなったあと、父はずっと一人で働き、家事をして、自分を育ててきたのだと。 工場で働いて、帰ってきて、飯を作って、洗濯をして、弁当を詰める。 そんな毎日を、父は一度も「大変だ」と言わなかった。 初めての給料日。 たいした額じゃない。けれど主人公は、自分の働いた金で父に何かしたいと思う。 選んだのは、駅前の牛丼屋。 豪華でも特別でもない、牛丼一杯。 でもその夜、たしかに息子は父の隣へ少し近づいた。 言えなかった「ありがとう」を、ようやく言葉にできた。 派手な出来事はない。 それでも、湯気の向こうに確かに愛情がある。 父と息子の静かな時間を描く、あたたかくて少し泣ける家族小説。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/04/25
  • 現在の作品父と牛丼を食べた、はじめての給料日