あらすじ
もし突然、50億が手に入ったら。
31歳のシステム営業マン・中村が出した答えは、「だいたい今まで通り」だった。
亡き父が遺した仮想通貨の遺産を手にした彼は、少しだけ良い食事をし、少しだけ良いスーツを買い、そして同じ会社に出勤し続けた。
傲慢になる瞬間もある。虚しくなる夜もある。それでも世界は、何も変わらない。
情報過多のSNSには、自分より稼ぐ人間がいくらでもいる。 50億円の重みと、「だいたい今まで通り」の日常のあいだで揺れながら、彼はそれでも、明日も会社に行く。
お金で変わるものと、変わらないものの話。