あらすじ
魔法の源流である『スキル』の有無が、人間の身分や階級を絶対的に決定づける世界、テラトリガ。
スキルの適性が「不明」と判定され、「無能」の烙印を押された少年ユーク・リッドは、底辺職であるジャンク屋の配送員として泥にまみれながらも、妹のココナや最愛の恋人フレンシスカと共に、ささやかで温かい日常を送っていた。
しかし、覇権国家ゴエティア軍の突然の奇襲により、その平和な日常は無残に踏み躙られる。
炎に包まれる故郷。瓦礫の下敷きとなる両親。そして、瀕死の重傷者を癒す「大聖女」の素質を見出されたフレンシスカは、冷酷なる敵将アロンの手によってユークの目の前で連れ去られてしまった。
絶望と無力感の淵で、ユークは地下に眠っていたレジスタンスの極秘試作機兵『アロンダイト』に偶然乗り込む。
その瞬間、機体のコアと共鳴したユークの中に眠る真のスキル【超感覚】が覚醒した。未来の軌道を読み切り、空間を完全に支配するその圧倒的な力で、彼は敵の精鋭部隊を次々と撃破。一躍、巨大魔導艇アヴァロンを拠点とするレジスタンス軍の希望の星となる。
頼れる最強の大尉バリー、エルフの歌い手エルナ、そして魔術師として覚醒した実の妹ココナ。無口だが、スナイパーで無口だけど甘えたなリタ…。クセの強い、だが心強い仲間たちと共に、ユークはフレンシスカを救うため敵の本拠地「大魔宮バベル」へと進軍を開始する。
だが、立ち塞がるゴエティアの闇はあまりにも深かった。
再会した最愛の恋人は、アロンの闇の力によって記憶と感情を奪われ、敵軍を守る「無敵の盾」として、ユークの前に立ちはだかった。アロンにキスをしながら……。
「待ってろ、フレニー。絶対に、絶対にお前を取り戻す」
これは、すべてを奪われた底辺の少年が、白銀の機兵と共に理不尽な絶望を打ち砕き、愛する人を腕の中へ取り戻すための、泥臭くも熱い反逆の戦記。