あらすじ
昔話収集家の兄弟は、六人の豪傑が王国から金貨を奪おうとする物語と出会う。それは、兄が直接、情報源のご婦人から聞き取った話だった。
弟は当初、全四話からなる当該物語の、第一話から第三話までを酷評するが、最終話において諸々の問題が解決され、瑕疵と思われた箇所が瑕疵ではなかったと知り、それまでの酷評をことごとく撤回する。それでもやはり、児童文学として相応しい加筆訂正をすべきだ――それが、弟の最終決定だった。
飽くまでも無修正に拘る情報源と、編纂者として大鉈を振るう弟の間で板挟みになり、兄は苦悩する。
当該物語は果たして、無事、兄弟の手になる童話集に掲載されるのだろうか? もし掲載されなかったら、これ、大変なことになりますよ。だってこの物語、今までも、そして恐らくこれからも、世界中で量産され続けるであろう、《ヒーロー・チームもの》の元祖なのですから。