あらすじ

過去の失言、購買履歴、契約、評価、失敗。 人間のあらゆる行動が「ログ」として記録され、信用スコアによって人生が左右される社会。 就職活動に失敗し続けていた黒瀬湊は、三年前の匿名投稿ログが原因で、また一社の内定を失った。 消せない。 この社会に、ログを消す機能はない。 そう思っていた湊の前に、ある日、存在するはずのない鉛筆マークが現れる。 試しに過去のログを書き換えると、信用評価が変わり、現実まで動き出した。 最初は、自分のためだった。 やがて湊は、苦しむ誰かのログにも手を伸ばし始める。 過去に縛られた同僚。 職場で追い詰められる社員。 評価されないまま傷ついていく誰か。 ログを書き換えれば、誰かを救える。 けれど、一つの記録を変えれば、別のどこかで誰かの人生がずれていく。 そんな湊の前に現れたのは、五ヶ月前より前のログを持たない女性、白羽凪。 「それ、本当にあなたの選択?」 彼女の問いは、湊の中に刺さり続ける。 やがて湊は知る。 自分がなぜログを書き換えられるのか。 そして、自分自身がこの世界に一度も「ログイン」していなかったことを。 記録が人間を定義する世界で、 それでも自分で選ぼうとする、静かなSFヒューマンドラマ。

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小説を読もう2026/04/25
  • 現在の作品ログアウトできない世界で、俺は一度もログインしていなかった