あらすじ
第二王子エドガーは、顔だけは完璧な王子である。
ただし中身は、自分の失言も暴言もすべて「愛」と解釈する、救いようのない勘違い王子だった。
そんな彼の側近クラウスは、毎朝胃薬を飲みながら、殿下の発言を人の言葉へ翻訳する日々を送っている。
そして今日も、婚約者リーゼロッテとの定例茶会が開かれる。
才色兼備の侯爵令嬢リーゼロッテは、優雅な微笑みの裏で、第二王子の失言を三十一巻にわたって記録し、鞄には法令集、撤回文、そして折りたたみ式の小型ナタを忍ばせていた。
暴言を吐く王子。
即座に訂正する側近。
静かに証拠を積み上げる婚約者。
これは、殺意すら愛だと勘違いする第二王子と、胃痛持ちの側近と、法とナタで追い詰める婚約者による、王宮茶会系ギャグ短編である。