あらすじ
「親子なんだから、話し合えば分かるよ」
その無垢な善意が、地獄の扉を開いた。
大学生のサエは、かつて母を追い詰め、家庭を壊した毒父・ケンジから逃げ続けていた。
しかし、ようやく掴んだ平穏な日々は、父の突然の襲来によって崩れ去る。
父の本性を知るサエは拒絶するが、何も知らない親友・ヒマリは「反省しているお父さんが可哀想」と、あろうことか父を自分の部屋へ招き入れてしまい――。
待っていたのは、取り返しのつかない悲劇。
ボロボロに壊れた親友。それでもなお、娘に寄生しようとする怪物。
サエは決意する。自分の人生を守るため、私は「鬼」になって全てを切り捨てる。
「さようなら、ヒマリ。あんたとはもう、絶交よ」
これは、過去の呪縛を断ち切り、自らの手で幸せを掴み取るための、孤独で強靭な縁切りの物語。