あらすじ
元・孤児のヴェラは人間の国、ウィリディスで義姉の召し使いとして働いていた。
ある日義姉が隣の国、アドマンティカに住まうの王へ嫁に行くという話が持ち上がる。
養子でもいいはずだ、憎き亜人に報復を、と嫁入りを体にドラゴンの亜人、アドマンティカ王を殺すようヴェラに短剣と睡眠薬を持たせた。
ヴェラは元々アドマンティカの出身だった。孤児院で亜人と共に生きた幼少期の思い出を抱え、殺せないと葛藤する。いざ国境へ向かうと、ヴェラはあっさりアドマンティカ王に攫われた。
ヴェラは自死を決断するが、あっけなく止められてしまう。
そしてドラゴンの心臓を一部切り離した竜滴と呼ばれる真珠を飲まされ、強制的に番になった。アドマンティカ王は幼い頃孤児院で遊んでいた幼馴染みだったのだ。
番になると口約束をしていた二人はアドマンティカ王こと、ルーンガルドによって無事約束を果たされた。
ヴェラがアドマンティカに帰ると、護衛をつけてもらい寵愛を受ける日々。昔なじみの亜人と再会したり、孤児院の院長先生と再会したり。番になろうと約束した地で再度プロポーズを受け、ヴェラは幸せの絶頂にいた。
しかし城に帰るとウィリディスの義実家が一度顔を見せほしい、ついでに国王主催のパーティーに参加するようにと手紙を寄越してきた。
顔合わせを不安に思うヴェラと、張り切るルーンガルド。
しかし顔合わせと思っていたのはヴェラだけだった。
ヴェラが最初に持たされてきたのは、本来国の外に流出しないはずのルーンガルドの鱗を加工した短剣と、特に亜人と相性の悪いホグズウィードの毒だったのだ。
こんな物が広まれば戦争は終わらない、ルーンガルドはアドマンティカに潜む裏切り者を炙り出すと決意する。
ウィリディスへ向かい、国王のパーティーを楽しんでいると、街でアドマンティカの鎧を着た亜人が火を放ったと兵士が駆け込んできた。
怒り狂った国王はルーンガルド達を捕らえ、ヴェラを別室に閉じ込めた。
閉じ込められヴェラは義姉から持たされた短剣と毒の正体を聞かされ、それを手助けしていたのが自分の護衛だったと知り、ショックを受ける。
夜明けと共に処刑されるルーンガルドに向けて大量の毒を仕込んでいることを悟り、早く逃げるようルーンガルドを突き放すがヴェラから離れない。
とうとう毒が放たれるが、亜人達は無事だった。ルーンガルドは幼少期より毒を克服しており、彼の血を媒体とした解毒剤を皆服用していたのだ。
火は国王の甥・ユアンによって消され、ウィリディスの自演自作だと証明される。
人間と亜人は完全に分かり合うことは出来ない、しかし分かり合う選択肢を消してはいけない、と憎しみの波をルーンガルドは止めた。
アドマンティカに帰った後、ヴェラ達は終戦したことにより忙しく過ごすが、お腹にいる新しい命と共にルーンガルドを支える決意をしたのだった。