あらすじ
「陸軍は戦争を止められなかった」と言われた。だが、それは違う。
狂気と化した主戦論が渦巻く中、命懸けで戦争を終わらせようとした男たちがいた――。
昭和18年。大東亜戦争の敗色が見え始める中、陸軍大佐・松谷誠は参謀本部戦争指導課長に着任する。彼が直面したのは、「絶対に勝つ」という精神論に支配された陸軍中枢の異常な空気だった。
絶望的な戦局の中、松谷は水面下で同志を集め始める。
的確な国際感覚で外交から終戦を探る外相秘書官・加瀬俊一。
天皇の意向を汲み、宮中から彼らを結びつける内大臣秘書官長・松平康昌。
冷徹な分析で海軍内の和平派を動かす海軍少将・高木惣吉。
宮中、外務省、陸軍、海軍。
決して交わるはずのなかった「内・外・陸・海」の四人が、暗殺の恐怖と組織の壁を越えて結集する。彼らの目的はただ一つ、一刻も早く「終戦」に導き、この国を滅亡の淵から救うこと。
綿密な史料に基づき、知られざる終戦工作の裏側と、時代に抗ったプロフェッショナルたちの熱き闘いを描く本格歴史サスペンス!