あらすじ
榊原恒一、五十二歳。
大手企業で“地獄の部長”と恐れられた男は、部下を潰し、家庭を壊し、数字だけを信じて生きてきた。
そんな彼の唯一の癒しは、真っ白なサモエドの愛犬ハクとの朝の散歩だけだった。
ある冬の日、散歩中に飛び出した子どもとハクを庇い、榊原は事故死する。
次に目を覚ました時、彼は異世界の北方辺境領を治める落ちこぼれ中年貴族ガルド・エルメインとして転生していた。
そしてその傍らには、前世と同じ黒い目で彼を見上げる白い仔犬がいた。
ハクもまた、白銀神狼の幼体として転生していたのだ。