あらすじ
目が覚めると、そこは何もかもが四角い異世界だった。
八歳の創磨、年長の芽依、年少の望来。
親とはぐれた三兄妹は、マイクラのようなブロック世界で、生き延びるための暮らしを一つずつ作っていく。
土を掘って夜をしのぎ、木を切り、パンを作り、村を拠点に変え、火を起こし、鉄を手に入れる。
創磨のマイクラ知識は、ただの遊びの知識ではなく、兄妹が生きるための武器になっていく。
だが、この異世界には一つ、絶対に無視できない現実があった。
末妹・望来には、朝と夜に飲まなければならない薬がある。
残りは限られ、作ることも増やすこともできない。
「おれが、ちゃんとせんば」
薬を切らす前に、三人で帰る。
そのために村を育て、道具を揃え、ネザーを越え、やがて世界の果ての黒龍へ挑む。
これは、知識と絆だけを頼りに、異世界を少しずつ“生きる場所”へ変えていく三兄妹の、泥臭い生存と帰還の物語。