あらすじ
彼らが付き合い始めたと聞いたあの時から、わたしは自分の中に何かが溜まっていくのを感じていた。
それは気付いてはいけないものであった。黒く渦巻く、嫌なものが、ふつりふつりと心を満たす。耐えきれなくなって、書き始めたのが『葬貌』である。
そのとき初めて、わたしはやってしまったのだ。
実際にいる人物を。
物語の人物と重ね合わせる、ということを。
そう、つまり『葬貌』は、彼女を殺す物語なのである。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。