あらすじ
「恋なんて、もう懲り懲りだと思っていた」
過去の苦い経験から恋愛に臆病になった書店員の紬。
物語の中に逃げ場所を見つけ、休日のハンドメイドを唯一の癒やしとしていた。平穏で「普通」な毎日。それが、彼女が守りたかった世界のすべてだった。
けれど突如として舞い込んだ非日常が、彼女を眩い光の中へと引きずり出す。
「ようこそ。アトリエへ」
目の前に現れたのは、国宝級の美貌を持つ天才デザイナーの瀬名慧。
圧倒的な才能を持ちながら、自ら形にすることを辞めた「作らないデザイナー」である彼は、紬の指先が生み出す柔らかな世界に、強い興味を示し始める。
強引に連れ出された華やかな業界の裏側、そして彼が時折見せる、独占欲の滲む熱い眼差し。
「言い訳考えるのはやめて……俺の彼女になって」
臆病な勇者と、無気力な天才。
正反対な二人が織りなす、一束の糸から始まるシンデレラストーリー。
迷い、傷つき、それでも二人は新しい「愛の形」を紬ぎ、紡いでいく。