あらすじ
スマホの電池は残り5%。駅のホームで見つけた異様な『黒い扉』。
それが、すべてのバグの始まりだった。
召喚された異世界で、少年・神代悠馬を待っていたのは歓迎ではない。
――「神の刻印がない。処分しろ」
理由も分からぬまま首を斬られる、圧倒的な理不尽。
だが、悠馬は死ななかった。時間が巻き戻る。
一歩間違えれば、確実な死と狂気が待ち受ける異世界。
銀髪の王女セレナに命を救われ、女神アルシアから告げられた唯一の生存条件。
『世界を蝕む黒竜を止めなければ、元の世界へ還る扉は二度と開かない』
「世界なんてどうでもいい。俺はただ、家に帰りたいだけだ」
生き残るため、そして元の日常へ帰るため、悠馬は手に入れた生存ツール《ステータスボード》と、世界の異変を見抜く固有能力《境界観測》を武器に、泥泥のブレザーを脱ぎ捨てて短槍を握る。
しかし、魔物を狩る悠馬の前に現れたのは、世界のバグがもたらす不気味な黒いノイズ――《残響》。
崩壊を始める境界。接続を維持できない女神。
帰還を誓ったはずの少年は、生き延びるために、この狂った世界の歪みを調律する羽目になっていく――。
――馴染んでたまるか。死んでたまるか。
狂気の中に活路を穿つ、エラーコードの異世界生存劇、開幕。