あらすじ
交通事故のあと、成瀬歩は病院で目を覚ました。
いや、目を覚ました“それ”は、本当に成瀬歩だったのか。
病室のプレートも、スマートフォンの顔認証も、学生証も、すべて同じ名前を示していた。
成瀬歩。高校一年生。家族がいて、友人がいて、帰る部屋がある少年。
けれど、その名前を自分のものだとは思えなかった。
昼の歩は、事故から日常へ戻ろうとする。
夜だけ目覚める名前のない意識は、歩の体で世界を知り、自分の居場所を探し始める。
同じ体にある、二つの時間。
普通の高校生の日常は、夜ごと少しずつ別の物語へ侵食されていく。
これは、誰かの人生を壊さないようにしながら、自分の存在を手に入れようとする“夜の僕”の物語。
<小説家になろう>連載中