あらすじ

ミステリー作家の萩原雄介は、新作の取材で1989年の未解決事件を追い始める。長野の山中で発見された身元不明の女性遺体。警察による隠蔽を示す文書。そして、事件の鍵を握る老人から渡された封筒。 真実に近づくほど、萩原は気づいていく。 暴こうとしている事件の中に、自分がいる。 あの夜、山道で女を見つけて、黙って立ち去った19歳の自分が。親友に黙っていろと言って、翌朝に死なせた22歳の自分が。妻の姉の死を14年間知らないふりをしてきた自分が。 正義を果たすつもりで掘り返した土の下に、埋めたはずの自分の嘘が、30年分、積み重なっていた。 真実を暴くことは、正義なのか。それとも、別の嘘の始まりなのか。 確信が持てないまま、萩原は書く。書き続ける。それしか、できないから。

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カクヨム
カクヨム2026/05/17
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