あらすじ
同じものを見ているはずだと、人は信じている。
だがそれが、もしズレているだけだとしたら。
逢世イツカは、ある日を境に「世界のズレ」を感じるようになる。
見慣れたはずの空が、距離を誤り、声が、温度が、意味を失っていく。
何度かの発作と、説明のつかない現象。
そして彼を“回収”するように現れた白嶺学園の寮長。
そこは能力者を収容するための学園都市。
あるいは、壊れた世界を正すための研究施設。
そこで出会う柊メアリは、イツカとは違う“見え方”をしているようだった。
その存在はやがて、イツカの歪んだ世界に輪郭を与えることになる。
「不自由なのは、結局どこに逃げても変わらない」
狂いゆく世界の中で、ただ一つだけ確かなものを、イツカはまだ知らない。